10月のいい夫婦の日



こんにちは、看護師の山田です。
11月22日はいい夫婦の日です。
少し早いんですが いい夫婦の日がありましたので ご紹介させてください。
Iさんご夫婦との出会いは1年前の夏。ケアマネさんより
 「認知症の人がいるんですけど。デイサービスにもつなげなくて困っています。奥様の介護疲れが気になるから入ってほしい」との依頼でした。
認知症状のため生活の不便さはでているものの おおらかな人柄のIさんと、素敵な奥様。おうち全体が気持ちの良い空間で 訪問の度に癒されたのを覚えています。最初は「もう、いらん」リンパマッサージが終わると「あー、すっとした」の繰り返しの訪問でした。
今年に入り もともと持っておられた悪性リンパ腫が少しずつ体力を消耗させていきました。食欲がなくなり 覇気がなくなり8月には介護用のベット導入。
それでもギリギリまで トイレにいって排泄をされました。ご本人様の意思というよりは 奥様の自然な感覚でした。
訪問の際「いやー 山田さん、今日な、トイレに行って、うんちんしてん。もうたいへんやった。ふらふらや。うれしくて わたし紙に書いたわ~」とうれしそうな顔で 日記を見せてくださった奥様。
そのあと トイレ誘導の介助ができたのは数回でした。しだいに体はその時を迎える準備にはいります。
私たちは 命にその時が来ることを認識し、 その時に向かうまでの体の変化を理解し 変化に対応することができます。
ターミナルケアに入ったな。と感じながら関わります。
でも、ほとんどのご家族が 戸惑い 希望とあきらめの中で揺れて、医療にすがったり また 受け入れたい頭と 受け入れたくない心。
ご家族だからこそ。そして そのご家庭らしい受け止め方をなさいます。
だからこそ 私たちは何度も何度も説明し いろんなおもいをきいて 大切な時間を過ごしていきます。
10月のある日 「山田さんに、みてもらおうなー」奥様が 寝ている時間が多くなっているIさんに話しかけながら DVDを見せていただきました。
音楽にのせられてお二人の長い歴史 写真を映像化した 娘さんからの贈り物。
お二人の結婚記念日だったのです。
「もう、この日に間に合わないかと思っててん。」「よかったな~」優しく笑っておられるお二人の姿が目に焼き付いています。
その時の私は 訪問の度に 奥様からの言葉を沢山うけており
「なぁ、山田さん年末まで持つやろか?入院したらよくなるんやろか?食べへんのが心配。点滴がないとおしっこが出えへん。毎日、点滴してな。どうなるんやろ?どっちがいいんやろ?おとうさんどうしたいんやろ?」
点と点が結びつかない そんな印象。ひとは心の奥と、表現がかみ合わないことも多くあること。
ご家族の不安の軽減に向けてなにができるのか・・・そんなことを考えていた矢先の出来事でした。
ご家族の暖かさで、私のほうが はっとした 瞬間でした。私の経験が邪魔をしてると。
医療の知識など表面的なものではなく、ご家族は何もかもを 受けとめておられたんでしょうね。
 
そして数日後 静かに あたたかく おおらかな Iさんらしい その時をむかえられました。
 
「自然体で 今ある幸せをかんじられる。」訪問看護の魅力です。
それは、どの場面 どの方の訪問でも同じことです。
でも、一生懸命になる程 見えにくくなってしまうものなのですね。
この度は家族の暖かさの中で たくさんのことを教えていただきました。
本当に ありがとうございました。
そして、私を訪問へ 向かわせてくれた 仲間にも感謝!ありがとう。
だから。10月のいい夫婦の日なんです。

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